holmesのメモ帳

始めなければ始まらない。頭の中で考えているだけなのは終わりにして手を動かして色々と作っていこう。

Excel方眼紙と日本人特有の罫線文化

最近Excel方眼紙が話題になっていたけど(どちらかと言うと否定的な意味で)

それについてちょっと書いてみる。

 

Windows向け業務アプリケーションの開発をしていると帳票の開発というのが必ずあるのだけどユーザーから求められる帳票デザインには必ずといって良いほど罫線がたくさんある。

 

VisualStudioで帳票開発をする時に使うのがCrystalReport、ActiveReports、VB-Reportといった辺りのサードパーティコンポーネント。これらを使わないと帳票の作成にはとても時間が掛かる。

 

  • ActiveReports (GrapeCity社)

 元々はアメリカのData Dynamics社が開発して日本のGrapecity社が国内向けに日本語版を出していた帳票コンポーネント

 

  日本のユーザーから上がってくる意見をGrapecity社がData Dynamics社に提案すると日本人の罫線のこだわりに凄い驚かれたそうだ。

「罫線がダイスキな日本人に米国人開発者が驚愕」- グレープシティ八巻氏

米国製コンポーネントであるActiveReportsを国内で販売するにあたっては罫線機能の強化が不可欠。Data Dynamicsに協力を要請したが、「なぜ、自由度の高い罫線機能を付ける必要があるのかを理解してもらうのは大変だった」と八巻氏は言う
「例えば、日本の開発現場には、Microsoft Office Excelのセル幅を小さく設定して、方眼紙のような感覚で使っているところもありますよね。確かに、縦横へ自由に罫線を引けて見やすいドキュメントになるのですが、米国人にそのことを話すと、大方、クレイジーという反応が返ってきます(笑)」

 

ActiveReports for .NET 7.0J Pro 1開発LP

ActiveReports for .NET 7.0J Pro 1開発LP

 

 

 

  • VB-Report  (アドバンスソフトウェア社)

 これはActiveReportsとは帳票の作り方が大分異なりExcelでデザインした帳票をテンプレートとして使い差込印刷的に帳票を出力する事ができる。

 罫線を多用した帳票なんかはこちらの方が作りやすい。個人的にととても気に入って使っている。Excel出力できるのも便利。

 

VB-Report .NET

VB-Report .NET

 

 何を言いたいのかと言うと罫線を多く使った帳票というのはWordでもできない事はないと思うけど非常に作りにくいのだ。元々罫線をあまり使わないアメリカ人が作ったWordよりも罫線が扱いやすいExcelで日本人が文書を書きたくなる理由は理解できるのだ。

 

Excel方眼紙が批判されている意見を見ていると他の担当者に引継ぎにくいというのがあった。確かに細かすぎるExcel方眼紙は何をやっているか解らなくて引継ぎにくいかもしれない。
 
ただいくつかの客先での経験から言うと
Wordの方が人によっての熟練度に開きがあるような気がしていて、Wordの機能を凄い使いこなしている人の作った書類に手を加えようとした時の大変さと言ったら…
 
最終的に何が言いたいのかと言うとExcel方眼紙は適度に使えばとても便利だと思うからあんまり怒らないで下さいって事で..